この就職氷河期を生き抜く
就活生たちは大変困難な道のりを
歩いていることと思う


あたし自身去年体験しましたが
とんでもなく悠長な性格なため
大変だ大変だとのたまいつつも
ちっとも大変な苦労などしませんでした


ただリクルートスーツのカップルが増えるので
奴等をリクップルと名づけて楽しんでました




そんなわけで
村上春樹風に就職活動を語ってみます
意味はありませんｗｗｗｗｗｗｗｗ









とにかく

と彼女は言った。

とにかく企業へ足を運ぶこと。それだけ。


一層冷たい風が僕たちの頬を撫で、思わず身震いをした。
太陽はとっくに姿を消しているが厚い雲のせいで
月の端すら見えそうにない。
ただぼんやりと灰色に浮かび上がる道を歩いていた。


彼女は髪を後ろでひとつに束ね
黒いスーツに黒い鞄、黒いローヒールのパンプスに
白いブラウスだ。
美しいか美しくないかと問われれば美しいことに変わりはないが
普段の彼女（つまり白いセーターや赤いコートなんかを着た彼女）
の方が数倍美しいことは確かだった。


しかしながら、おそらく僕自身も変わりないだろう。
そう、まるでフランスの軍隊かなにかのように
僕たちは同じスーツを着て方向に同じように歩いている。
その先に駅以外、何があるのか、僕は知らない。


ねぇ、ちょっと聞いてるの？


やれやれ
長いセミナーを聞いた後だっていうのに
これ以上僕に何を聞けと言うのだろう。
彼女に見つからないようにため息をついた。
（見つかるともっと面倒なことになる。）


聞いているよ。
とにかく企業へ足を運ぶしかないんだろう、僕たちには。


そうよ。
自分が何をしたいかなんて考えるよりも早く足を動かすの。


どうして。
考えなきゃならないことが僕には山ほどある。


いいえ、そんなことは必要ないわ。
どうしても考えたいというならば合間合間に考えることね。
でも分かり切っているわ。
考えても仕方のないことばかりなんだから。
つまり、私たちに必要なことは
己の欲求と企業との欲求のあいだにあって然るべき距離を明らかにすること。
それだけよ。
だからこそ私たちはそこへ向かい、自分の目で確かめるしかないわ。
理想的な就職先を見つけたいのならとにかく地下鉄に乗って歩くこと。
理想的な国家を作るために時に民衆が武器をとり、兵士となるようにね。



無血改革というわけにはいかないのかい？



彼女はあきれたように薄く笑った。
が、すぐに深刻そうな顔を作り、それから重々しく口を開いた。



事態は深刻なのよ。
あなたはもっと視野を広げることね。
国家の横暴は私たちの生活のすぐそばで行われてることなのよ。
黙って見ているのならお好きにどうぞ。



それなら君は自分の目で何を見て何を確かめるんだい？


すべてよ


吐き捨てるように、でもはっきりと彼女は応えた。
医者が患者に対し、死の宣告でもするような口ぶりだった。



やれやれ
やっぱり僕にはわからないことが多すぎる。


僕は黙っていることにした。
何故動かなければならないのか。
彼女が頑なに主張することが正しいのか否か。
やりたくないこと（ここではつまり就活である）をする。
やりたいことのために。
矛盾している。





しかし駅まであと１７歩ほどになったとき
僕の中でぼんやりとしていたものが
急にはっきりとしたかたちを作りはじめた。



僕はそのかたちを可能な限り言葉に置き換えてみることにした。
それはこういうことだった。



“就活はやりたいことの対極としてでなく、その一部として存在している”


僕を動かすものは他でもない、知的好奇心。
まさに。







はい、
意味ねーｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗ
就職活動真っ只中のみなさん笑ってやってください
そしてがんばってください
あたしみたいに
入社前の今から辞めたいと思わないように





あああああああ辞めたい



断っておきますがあたしは
春樹スキーではございませんｗｗｗｗｗｗ


おそれおおくも
よろしくお願いします↓